最近ニュースで「石破首相のガソリン減税」とか「道路に穴が空く」という話題を見かけます。
税金はちゃんと使われているのか、私たちの生活は大丈夫なのか――不安になる人も多いでしょう。
今回は、千葉県我孫子市を例に、地方のお金の使い道を見てみます。
我孫子市は本当にお金がないの?
「自治体にお金がない」とよく聞きますが、具体的にどれくらい厳しいのでしょうか。
2025年、我孫子市は財政が厳しいことを背景にナイツ塙さん出演の広報動画を打ち切りました。
市の豊かさを示す指数「財政力指数」は、ここ数年悪化の一途を辿っています(1に近いほど財源に余裕がある)。

では、具体的に何にお金を使っているのでしょうか?詳しく見ていきましょう!
💰我孫子市のお金の使い道(支出)

- 一番大きいのは扶助費(ふじょひ)。
- 生活保護や障がい者の介護、保育園への委託費など、人に直接渡されるお金です。
- 2024年度の扶助費は141億円。市の支出全体の3割を占めています。
中でも大きいのは…
- 障がい者介護給付(26億円)※8~9割が介護給付
- 生活保護扶助(24億円)※受給者の半分は高齢者
- 保育園児童保育委託費(22億円)
では、収入の方はどうでしょうか?こちらも見ていきましょう!
🏛我孫子市のお金の入り口(収入)

市税(固定資産税など)が4割(177億円)ほど。
つまり、扶助費だけで市税の8割がなくなってしまう計算です。
さらに高齢者は増え、子どもは減っている。
介護や生活保護の必要な人は増えますが、税金を払う人は減っています。
我孫子市も、厳しい状況なのがわかります。
🛠インフラの「見えない負担」
ここで忘れてはいけないのがインフラです。
普段はあまり意識しませんが、下水道・水道・道路は「作ったら終わり」ではありません。
40〜50年で老朽化し、大規模な修理や交換が必要になります。
🕰 いつ作られたの?
日本では1970~90年代に一気に整備しました。
そのため、2025~2045年に更新ラッシュがやってきます。
🏘 我孫子市も例外ではない
我孫子市は1970年に市制を施行し、人口は5万人ほどでした。
東京都心へ通勤できるベッドタウンとして、人口は2009年に13.6万人まで増えました。
1970~90年代の間に多くの団地や住宅街が整備されています。
- 平和台(布佐平和台)
- 湖北台団地
- 我孫子ビレジ
- 新木・新木野団地
これらの街は、同じ時期に作られたため、同じ時期に老朽化します。つまり大きな更新コストがかかってきます。
住民も高齢化し、税収は減る一方。
お金が一番必要な時期に、お金が足りないというサイクルに入っているのです。
💸下水道と水道の借金も
我孫子市は下水道と水道あわせて120億円の借金を抱えています。
利用料では返せないため、市税から補填しています。
これは全国の自治体で共通する大きな課題です。
📌 まとめ
- 少子高齢化 → 税収(収入)は減る → でも扶助費(支出)は大きくなる
- 好景気の時代に作られたインフラ → 利用料で借金返済を返しきれない → 老朽化したインフラの更新ラッシュでで支出はさらに増える
- 今お金がないだけでなく、これからもっと厳しくなる。
🔍 次回予告
次回は、洪水対策について考えます。
我孫子市は、利根川と手賀沼に挟まれており、昔から洪水対策として何百億円もの工事を行ってきました。現在も数億円〜数十億円規模の、新しい洪水対策が進行しています。
気候変動で豪雨や浸水リスクが増える中、
「従来のように税金をかけて大きな防災インフラを作る」やり方は正しいのか?
どこまでやれば「十分」なのか?
次の記事では、我孫子市と気候変動時代の防災について、一緒に考えていきましょう。
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